ケンベツ芭蕉バショウ撮影サツエイ一覧イチランヒョウ
    この表は、茨城県牛久市の森田武さんが、全国各地を取材され、ここに寄せられた句碑の写真集です。あらめて深甚の謝意を表します。(作者)        
区分クブン 文集ブンシュウメイトウ 作者サクシャ ケンベツ ジュウ    トコロ    トコロ
  知足書留 ありとある見立てにも似ず三日の月   愛知アイチ 名古屋ナゴヤ東区ヒガシク徳川トクガワ リョウイン
  笈の小文 鷹一つ見付けてうれし伊良湖崎   愛知アイチ 渥美郡渥美町伊良湖宮下 伊良湖
  真蹟懐紙 雪や砂馬より落ちよ酒の酔   愛知アイチ 渥美郡渥美町大字江比間字中郷 句碑公園
  真蹟懐紙 麦生えてよき隠れ家や畑村   愛知アイチ 渥美郡渥美町福江  潮音寺
  笈の小文 すくみ行や馬上にこおる影法師   愛知アイチ 渥美郡田原町田原新町 龍泉寺
  真蹟自画賛 たわみては雪待つ竹の気色かな   愛知アイチ 一宮市大赤見 常福寺
  笈日記 水鶏啼くと人のいへばや佐屋泊り   愛知アイチ 海部郡佐屋町佐屋八幡 水鷄塚
  野ざらし紀行 いざ共に穂麦喰はん草枕   愛知アイチ 春日井市中町57 正念寺
  笈日記 京に飽きてこの木枯や冬住ひ   愛知アイチ 新城市橋向北畑 庚申寺
  俳諧千鳥掛 杜若われに発句の思ひあり   愛知アイチ 知立市八橋町寺内 無量寿寺
  野ざらし紀行 馬をさえ眺むる雪の朝かな   愛知アイチ 東加茂郡足助町 馬頭観世音
  笈日記 木枯に岩吹きとがる杉間かな   愛知アイチ 南設楽郡鳳来町 鳳来寺
  真蹟懐紙 夜着ひとつ祈り出して旅寝かな   愛知アイチ 南設楽郡鳳来町 屋根屋跡
  野ざらし紀行 何とはなしに何やら床し菫草   愛知アイチ 熱田区白鳥 ホウテラ
  野ざらし紀行 海暮れて鴨の声ほのかに白し   愛知アイチ 半田市亀崎町 尾張三社
  俳諧向之岡 夏の月御油より出でて赤坂や   愛知アイチ 宝飯郡音羽町赤坂  関川神社
  猫の耳 隠さぬぞ宿は菜汁に唐辛子   愛知アイチ 宝飯郡小坂井町宿  伊那茶屋
  笈日記 ごを焚いて手拭あぶる寒さ哉   愛知アイチ 豊橋市下地町 聖眼寺
  笈の小文 寒けれど二人寝る夜ぞ頼もしき   愛知アイチ 豊橋市湊町   神明社
  桐葉宛真蹟書簡 紅梅や見ぬ恋作る玉簾   愛知アイチ 豊川市国府町中町  国府観音
  真蹟歌仙巻一 かげろふの我が肩に立つ紙子かな   愛知アイチ 豊川市八幡町鷺坂  西明寺門前
  野ざらし紀行 (狂句)木枯しの身は竹斎に似たるかな   愛知アイチ 名古屋市中区錦  野水借宅跡
  己が光/続猿蓑 人も見ぬ春や鏡の裏の梅   愛知アイチ 名古屋市中区大須 矢場地蔵
  己が光/続猿蓑 いざさらば雪見にころぶ所まで   愛知アイチ 名古屋市中区大須二丁目 大須観音
  寂照宛真蹟書簡 笠寺や漏らぬ岩屋も春の雨   愛知アイチ 名古屋市南区笠寺 笠覆寺
  笈の小文 星崎の闇を見よとや啼く千鳥   愛知アイチ 名古屋市南区笠寺町 笠覆寺
  熱田皺筥物語 この海に草鞋捨てん笠時雨   愛知アイチ 名古屋市熱田区新尾頭町 妙安寺
  俳諧千鳥掛 初秋や海も青田も一みどり   愛知アイチ 名古屋市緑区鳴海町 鳴海ナルミ神社ジンジャ
  真蹟懐紙 腰長や鶴脛ぬれて海涼し   秋田アキタ 由利郡象潟町  JR象潟キサカタエキ
  奥の細道 象潟や雨に西施が合歓の花   秋田アキタ 由利郡象潟町象潟島  蚶満寺
  奥の細道 終宵秋風聞やうらの山 リョウ 石川イシカワ 加賀市神明町 ゼンマサシテラ
  奥の細道 庭掃いて出でばや寺に散る柳   石川イシカワ 加賀市神明町 全昌寺
  奥の細道 秋涼し手ごとにむけや瓜茄子   石川イシカワ 金沢市寺町五丁目 長久寺
  北の山 うらやまし浮世の北の山桜   石川イシカワ 金沢市神谷内町 野蛟神社
  奥の細道 塚も動けわが泣く声は秋の風   石川イシカワ 金沢市野町 願念寺門前
  奥の細道 今日よりや書付消さん笠の露   石川イシカワ 江沼郡山中町山中温泉 大木戸門跡
  奥の細道 山中や菊は手折らぬ湯の匂   石川イシカワ 江沼郡山中町山中温泉 道命が渕子安観音
  真蹟懐紙 漁り火に鰍や浪の下むせび   石川イシカワ 江沼郡山中町山中温泉 こおろぎ橋畔
  柞原集 湯の名残り今宵は肌の寒からん   石川イシカワ 江沼郡山中町山中温泉 和泉屋跡
  奥の細道 しほらしき名や小松吹萩すすき   石川イシカワ 小松市寺町 建聖寺
  奥の細道 あなむざんや甲の下のきりぎりす   石川イシカワ 小松市上本折町  多太神社
  奥の細道 石山の石より白し秋の風   石川イシカワ 小松市那谷町  那谷寺
  初蝉 名月や座に美しき顔もなし   茨城イバラキ つくば小田オダ 薬師堂ヤクシドウ
  続猿蓑 顔に似ぬ発句も出でよ初桜   茨城イバラキ 真壁郡マカベグン関城町セキジョウマチ 歓喜カンキイン
  奥の細道 這ひ出よ飼屋が下の蟾の声   茨城イバラキ 水海道市ミツカイドウシ亀岡カメオカ 報国ホウコクテラ
  茅舎の感 芭蕉野分盥に雨を聞く夜かな   茨城イバラキ 水戸市ミトシサケモンマチ ゼンオモテラ
  鹿島詣 刈りかけし田面の鶴や里の秋   茨城イバラキ 行方郡潮来町大州  大州神社
  あら野 枯朶に烏のとまりけり秋の暮   茨城イバラキ 鹿島郡鹿島町宮中 鹿島神宮要石
  鹿島詣 この松の実生えせし代や神の秋   茨城イバラキ 鹿島郡鹿島町宮中 鹿島神宮奥宮
  鹿島詣 月はやし梢は雨を持ちながら   茨城イバラキ 鹿島郡鹿島町宮中字下生 根本寺
  鹿島詣 寺に寝てまこと顔なる月見かな   茨城イバラキ 鹿島郡鹿島町宮中字下生 根本寺
  奥の細道 夏草や兵どもが夢の跡   岩手イワテ 西磐井郡平泉町 タカタテアト
  奥の細道 五月雨の降り残してや光堂   岩手イワテ 西磐井郡平泉町 中尊寺経堂
  奥の細道 卯の花に兼房みゆる白毛かな リョウ 岩手イワテ 西磐井郡平泉町平泉 柳の御所
  笈日記 この秋は何で年寄る雲に鳥   大阪オオサカ 大阪市天王寺区伶人町 浮瀬亭俳跡蕉蕪園
  服部土芳宛書簡 この道を行く人なしに秋の暮   大阪オオサカ 大阪市天王寺区伶人町 浮瀬亭俳跡蕉蕪園
  笈の小文 杜若語るも旅のひとつかな   大阪オオサカ 大阪市福島区鷺洲 浦江聖天
  続猿蓑 涅槃会や皺手合する数珠の音   大阪オオサカ 大東市野崎二丁目  野崎観音
  菊の香 菊の香にくらがり登る節句かな   大阪オオサカ 東大阪市豊浦町 暗峠枚岡公園
  葛の松原 鎌倉を生きて出でけん初鰹   神奈川カナガワ 横浜市戸塚区戸塚町 富塚八幡宮
  あつめ句 雲をりをり人をやすめる月見かな   神奈川カナガワ 神奈川県伊勢原市大山 大山寺不動
  俳諧翁艸 春の夜は桜に明けてしまひけり   神奈川カナガワ 川崎市宮前区野川 影向寺
  杉山杉風宛書簡 世を旅に代掻く小田の行きもどり   神奈川カナガワ 川崎市高津区溝の口  宗隆寺
  有磯海 麦の穂を便りにつかむ別れかな   神奈川カナガワ 川崎市川崎区日進町 八丁畷 旧東海道沿
  猿蓑 陽炎や柴胡の糸の薄曇り   神奈川カナガワ 相模原市下九沢作の口 横山ヨコヤマ公園コウエン
  俳諧おくれ双六 郭公招くか麦のむら尾花   神奈川カナガワ 相模原市上溝 ムラシャ
  蕉翁句集 世に盛る花にも念仏申しけり   神奈川カナガワ 相模原市当麻 無量光寺
  野ざらし紀行 霧しぐれ富士を見ぬ日ぞおもしろき   神奈川カナガワ 足柄下郡箱根町仙石原大湧谷 ホテル冠峰楼
  笈の小文 箱根こす人も有るらし今朝の雪   神奈川カナガワ 中郡大磯町大磯鴫立沢 鴫立庵
  虚栗 花にうき世我が酒白く飯黒し   岐阜ギフ 大垣オオガキフネマチ オク細道ホソミチむすびの
  野ざらし紀行 市人にいで是うらん雪の笠   岐阜ギフ 羽鳥郡江吉良町 水除神社
  藤の実 藤の実は俳諧にせん花の跡   岐阜ギフ 関市長谷寺町  新長谷寺
  花の市 苔埋む蔦のうつつの念仏哉   岐阜ギフ 岐阜県大垣市 元円興寺
  真蹟懐紙 山陰や身を養はん瓜畠   岐阜ギフ 岐阜市伊奈波通 伊奈波神社
  杉風真蹟書簡 松杉をほめてや風のかをる音   岐阜ギフ 岐阜市加納清水町 信浄寺
  笈日記 宿りせん藜の杖になる日まで   岐阜ギフ 岐阜市梶川町  妙照寺
  真蹟懐紙 城跡や古井の清水まづ訪はん   岐阜ギフ 岐阜市岐阜公園 千畳敷
  笈日記 又やたぐひ長良の川の鮎鱠   岐阜ギフ 岐阜市長良鵜飼屋 神明神社
  笈日記 夏来てもただひとつ葉の一葉かな   岐阜ギフ 岐阜市長良法久寺町  法久寺
  鵜 舟 おもしろうて やがてカナしきフネかな   岐阜ギフ 岐阜市湊町 長良橋南詰
  十八楼の記 このあたり目に見ゆるものは皆涼し   岐阜ギフ 岐阜市湊町 十八楼
  己が光 稲妻に悟らぬ人の貴さよ   岐阜ギフ 恵那郡山岡町原 金刀比羅神社
  笈日記 西行の草鞋もかかれ松の露   岐阜ギフ 恵那市長島町中野  西行塚
  後の旅 籠り居て木の実草の実拾はばや   岐阜ギフ 大垣市 エンツウテラ
  後の旅 折々に伊吹を見ては冬籠り   岐阜ギフ 大垣市西外側町 八幡神社
  俳諧漆島 鳩の声身に入みわたる岩戸哉   岐阜ギフ 大垣市赤坂町金生山 明星輪寺寶光院
  奥の細道 蛤のふたみにわかれ行秋ぞ   岐阜ギフ 大垣市船町 奥の細道むすびの地
  真蹟懐紙 そのままよ月もたのまじ伊吹山   岐阜ギフ 大垣市竹島町旧街道  キュウ竹島タケシマ本陣ホンジンアト
  笈日記 隠れ家や月と菊とに田三反   岐阜ギフ 大垣市東外側町 大垣市立図書館
  真蹟自画賛 降らずとも竹植うる日は蓑と笠   岐阜ギフ 大垣市馬場 奥の細道むすびの地
  野ざらし紀行 義朝の心に似たり秋の風   岐阜ギフ 不破郡関ヶ原町今須 常磐御前の墓横
  野ざらし紀行 秋風や薮も畠も不破の関   岐阜ギフ 不破郡関ケ原町今須   不破の関跡
  笈の小文 この山のかなしさ告げよ野老掘   岐阜ギフ 不破郡垂井町岩手 観音院菩提寺
  韻塞 葱白く洗ひたてたる寒さ哉   岐阜ギフ 不破郡垂井町垂井   玉泉寺前垂井の泉
  真蹟懐紙 作りなす庭をいさむる時雨かな   岐阜ギフ 不破郡垂井町垂井   本龍寺
  宮崎荊口宛書簡 ほととぎす声や横たふ水の上   岐阜ギフ 養老郡養老町  牧田河畔
  新撰都曲 掬ぶより早歯にひびく泉かな   岐阜ギフ 養老郡養老町養老公園 千歳楼前
  野ざらし紀行 梅白し昨日や鶴を盗まれし   京都キョウト 京都市右京区鳴瀧蓮池町 鳴瀧川
  嵯峨日記 憂き我をさびしがらせよ閑古鳥   京都キョウト 京都市左京区一乗寺才形町 金福寺
  俳諧八重桜集 半日は神を友にや年忘れ   京都キョウト 京都市上京区上霊前通烏丸通 上御霊神社
  野ざらし紀行 わが衣に伏見の桃の雫せよ   京都キョウト 京都市伏見区下油掛町 西岸寺
  炭俵 梅が香にのつと日の出る山路哉   京都キョウト 京都市伏見区御香宮門前町 御香宮神社
  猿蓑 無き人の小袖も今や土用干   群馬グンマ 佐波サバグンサカイマチ ノウマンテラ
  虚栗 朝顔に我は飯食う男哉   群馬グンマ 前橋市マエバシシ文京ブンキョウ 文京ブンキョウ会館カイカン
  猿蓑 麦飯にやつるる恋か猫の妻   群馬グンマ 前橋市マエバシシ三河ミカワ タダサチテラ
  芭蕉庵小文庫 昔聞け秩父殿さへすまふとり   埼玉サイタマ 大里郡オオサトグン川本カワモトマチハタケヤマ 畠山ハタケヤマオモチュウコウハカ
  夜話ぐるひ アケボノゆくや二十七夜も三日の月   埼玉サイタマ 加須市カゾシ不動フドウオカ ソウガンテラ
  虚栗 清く聞かん耳に香焼いて郭公   埼玉サイタマ 秩父郡チチブグン鹿シカマチ 観音カンノンイン
  雪の枯尾花 ともかくもならでや雪の枯尾花   埼玉サイタマ 秩父郡チチブグン吉田町ヨシダマチ マンフクテラ
  炭俵 寒菊や粉糠のかかる臼の端   埼玉サイタマ 秩父郡チチブグン吉田町ヨシダマチ キクミズテラ
撮影サツエイ 夜の錦 花は賎の目にも見えけり鬼薊   埼玉サイタマ 新座市大和田 旧川越街道馬頭観音
  真蹟短冊 ひらひらと挙ぐる扇や雲の峰   滋賀シガ 大津オオツ 天孫テンソン神社ジンジャ
  笈日記 尊がる涙や染めて散る紅葉   滋賀シガ 伊香郡高月町 大園寺 
  俳諧翁艸 比良三上雪さしわたせ鷺の橋   滋賀シガ 近江八幡市小船木町  願成就寺
  宮崎荊口宛書簡 一声の江に横たふやほととぎす   滋賀シガ 近江八幡市小船木町   願成就寺
  芭蕉庵小文庫 物いへば唇寒し穐の風   滋賀シガ 甲賀郡甲西町平松 平松山西照寺
  泊船集 西行の庵もあらん花の庭   滋賀シガ 甲賀郡甲西町平松 南照寺
  炭俵 木隠れて茶摘みも聞くやほととぎす   滋賀シガ 甲賀郡信楽町上朝宮 岩谷観音
  続猿蓑 松茸や知らぬ木の葉のへばり付く   滋賀シガ 甲賀郡信楽町勅旨 玉桂寺
  野ざらし紀行 命二つの中にいきたる桜かな   滋賀シガ 甲賀郡水口町京町  大岡寺
  泊船集 躑躅生けてその陰に干鱈割く女   滋賀シガ 甲賀郡石部町字岡出  真明寺
  あつめ句 五月雨に鳰の浮巣を見にゆかん   滋賀シガ 甲賀郡土山町南土山 常明寺
  続猿蓑 鶯や柳のうしろ薮の前   滋賀シガ 坂田郡伊吹町杉沢  勝居神社
  花摘 霰せば網代の氷魚を煮て出さん   滋賀シガ 滋賀県大津市田上南郷 漁業ギョギョウセンタ
  真蹟懐紙 三井寺の門敲かばや今日の月   滋賀シガ 大津市園城寺町 三井寺
  真蹟懐紙写 海は晴れて比叡降り残す五月哉   滋賀シガ 大津市下阪本 シンカラサキ公園コウエン
  笈日記 湖や暑さを惜しむ雲の峰   滋賀シガ 大津市丸の内 膳所城跡
  洒楽堂の記 四方より花吹き入れて鳰の波   滋賀シガ 大津市御殿浜 琵琶湖畔
  幻住庵の記 先づ頼む椎の木も有り夏木立   滋賀シガ 大津市国分 幻住庵跡
  明智アケチツマハナシ ツキさびよ明智アケチツマハナシせむ   滋賀シガ 大津市坂本 西教寺
  庭竈集 叡慮にて賑わふ民の庭竈   滋賀シガ 大津市坂本 滋賀シガイン
  曲水宛書簡 大津絵の筆のはじめは何仏   滋賀シガ 大津市秋葉台 茶臼山芭蕉会館
  野ざらし紀行 山路来て何やらゆかし菫草   滋賀シガ 大津市小関町  小関天満宮
  阿羅野 五月雨に隠れぬものや瀬田の橋   滋賀シガ 大津市瀬田 瀬田唐橋公園
  ひさご 木のもとに汁も膾も桜かな   滋賀シガ 大津市中庄 戒琳庵
  花摘 獺の祭見て来よ瀬田の奥   滋賀シガ 大津市田上 田上公園コウエン
  色杉原 かくれけり師走の海のかいつぶり   滋賀シガ 大津市田上 カエシマ
  野ざらし紀行 辛崎の松は花より朧にて   滋賀シガ 大津市唐崎一丁目 唐崎神社
  一葉集 三日月の地はおぼろ也蕎麦の花   滋賀シガ 大津市馬場 義仲寺
  猿蓑 行く春や近江の人と惜しみける   滋賀シガ 大津市馬場 義仲寺
  笈日記 草の戸や日暮れてくれし菊の酒   滋賀シガ 大津市馬場 ときめき坂
  笈日記 旅に病で夢は枯野をかけ廻る   滋賀シガ 大津市馬場 義仲寺
  猿蓑 海士の屋は小海老にまじるいとど哉   滋賀シガ 大津市本堅田 カタ漁港ギョコウ
  俳諧芭蕉盥 朝茶飲む僧静かなり菊の花   滋賀シガ 大津市本堅田 祥端寺
  猿蓑 病雁の夜寒に落ちて旅寝哉   滋賀シガ 大津市本堅田町 本福寺
  堅田十六夜の弁 錠明けて月さし入れよ浮御堂   滋賀シガ 大津市本堅田町 満月寺浮御堂
  俳諧翁艸 比良三上雪さしわたせ鷺の橋   滋賀シガ 大津市本堅田町 満月寺浮御堂
  続寒菊 蕎麦も見てけなりがらせよ野良の萩   滋賀シガ 大津市竜ケ岡 児童ジドウ公園コウエン
  阿羅野 夕顔や秋はいろいろの瓢哉   滋賀シガ 長浜市今町  姉川畔
  韻塞 昼顔に昼寝せうもの床の山   滋賀シガ 彦根市原町 八幡神社
  真蹟自画賛 百歳の気色を庭の落葉哉   滋賀シガ 彦根市平田  明照寺
  芭蕉翁行状記 どんみりと樗や雨の花曇り   静岡シズオカ 三島市大宮町二丁目 三嶋大社
  野ざらし紀行 梅恋ひて卯の花拝む涙かな   静岡シズオカ 沼津市三津  浄因寺
  俳諧雨の日数 都出でて神も旅寝の日数哉   静岡シズオカ 沼津市平町   日枝神社
  野ざらし紀行 馬に寝て残夢月遠し茶のけぶり   静岡シズオカ 榛原郡金谷町金谷 牧之原キュウ東海道
  野ざらし紀行 道のべの木槿は馬に食はれけり   静岡シズオカ 榛原郡金谷町金谷河原 長光寺
  芭蕉句選拾遺 雲霧の暫時百景を尽しけり   静岡シズオカ 清水市村松町 鉄舟寺観音堂
  續猿蓑 今日ばかり人も年寄れ初時雨   静岡シズオカ 静岡市井宮町  瑞龍寺
  猿蓑 梅若菜丸子の宿のとろろ汁   静岡シズオカ 静岡市丸子二丁目 丁字屋
  泊船集 馬方は知らじ時雨の大井川   静岡シズオカ 島田市河原 旧東海道川会所
  有磯海 五月雨の空吹き落せ大井川   静岡シズオカ 島田市本通一丁目 宗長庵跡
  島田の時雨 宿借りて名を名乗らする時雨かな   静岡シズオカ 島田市本通三丁目  塚本如舟邸跡
  続猿蓑 八九間空で雨降る柳かな   静岡シズオカ 浜松市紺屋町 蓮華寺
  泊船集 一尾根はしぐるる雲か富士の雪   静岡シズオカ 富士市ヒラカキマチ 平垣公園
  俳諧荵摺 蔦の葉は昔めきたる紅葉哉   千葉チバ 八日市場市ヨウカイチバシ飯高イイダカ 飯高イイダカテラ立正リッショウ大学ダイガク発祥ハッショウ
  あつめ句 名月や池をめぐりて夜もすがら   千葉チバ 八日市場ヨウカイチバ内山ウチヤマ ミョウヒロシテラ
  夜話ぐるひ 明ほのや二十七夜も三日の月   千葉チバ 香取郡小見川町北下宿  施天宮水神宮
  流川集 魚鳥の心は知らず年忘れ   東京トウキョウ 練馬区ネリマク中村ナカムラ ミナミクライン
  阿羅野 まづ祝へ梅を心の冬籠り   東京トウキョウ 八王子市ハチオウジシキタ 北野キタノ天神テンジンシャ
  初蝉 しばらくは花の上なる月夜かな   東京トウキョウ 江東区亀戸 亀戸天神社
  奥の細道 草の戸も住み替る代ぞ雛の家   東京トウキョウ 江東区常盤 芭蕉記念館
  続猿蓑 川上とこの川下や月の友   東京トウキョウ 江東区常盤 芭蕉記念館
  陸奥鵆 秋に添うて行かばや末は小松川   東京トウキョウ 江東区大島 大島稲荷神社
  奥の細道 行く春や鳥啼き魚の目は泪   東京トウキョウ 荒川区南千住 素盞雄神社
  芭蕉翁行状記 目にかかる時やことさら五月富士   東京トウキョウ 渋谷区渋谷 御嶽神社
  続猿蓑 春もやや気色ととのふ月と梅   東京トウキョウ 渋谷区神宮前 龍巖寺(公表コウヒョウはしない)
  炭俵 蓬莱に聞かばや伊勢の初便   東京トウキョウ 新宿区新宿 花園神社
  芭蕉庵小文庫 物いへば唇寒し穐の風   東京トウキョウ 足立区千住宮本 千住神社
  笠の記 世にふるも更に宋祇のやどりかな   東京トウキョウ 台東区 長慶寺
  続虚栗 花の雲鐘は上野か浅草か   東京トウキョウ 台東区浅草 浅草寺境内
  末若葉 観音のいらか見やりつ花の雲   東京トウキョウ 台東区浅草 浅草寺
  笈の小文 旅人とわが名呼ばれん初しぐれ   東京トウキョウ 町田市成瀬吹上 成瀬ナルセ街道カイドウワキ
  真蹟短冊 いかめしき音や霰の檜木笠   東京トウキョウ 品川区東大井四丁目 泊船寺
  六百番俳諧発句合 一時雨礫や降って小石川   東京トウキョウ 文京区小石川 伝通院)澤藏主稲荷社
  真蹟自画賛 白露もこぼさぬ萩のうねり哉   東京トウキョウ 豊島区巣鴨 真性寺
  続虚栗 蓑虫の音を聞きに来よ草の庵   東京トウキョウ 墨田区横網 旧安田庭園駒止神社
  芭蕉庵小文庫 蒟蒻の刺身もすこし梅の花   東京トウキョウ 墨田区東向島三丁目 向島百花園
  曾良書留 鐘撞かぬ里は何をか春の暮   栃木トチギ 安蘇郡田沼町戸奈良 種徳院
  真蹟短冊 ほととぎす鳴くや五尺の菖草   栃木トチギ 佐野市金屋下町  佐野女子高校
  笈日記 撞鐘もひびくやうなり蝉の声   栃木トチギ 佐野市富士町字本社  泉應院
  誰宛宛書簡 君や蝶我や荘子が夢心   栃木トチギ 鹿沼市今宮町  今宮神社
  炭俵 鞍壷に小坊主乗るや大根引   栃木トチギ 真岡市荒町 出世シュッセ稲荷イナリ
  曾良書留 糸遊に結びつきたる煙哉   栃木トチギ 栃木市惣社町 大神神社
  雪まるげ 田や麦や中にも夏のほととぎす   栃木トチギ 那須郡黒羽町黒羽 旧桃雪亭跡
  奥の細道 野を横に馬引き向けよほととぎす   栃木トチギ 那須郡黒羽町大字黒羽向町  常念寺
  曾良書留 山も庭に動き入るるや夏座敷   栃木トチギ 那須郡黒羽町大字黒羽田町  浄法寺直之氏宅
  曾良書留 鶴鳴くやその声に芭蕉破れぬべし   栃木トチギ 那須郡黒羽町大字黒羽田町  芭蕉バショウ公園コウエン
  曾良書留 秣負う人を枝折の夏野哉   栃木トチギ 那須郡黒羽町大字蜂巣字篠原    玉藻稲荷神社
  奥の細道 田一枚植ゑて立ち去る柳かな   栃木トチギ 那須郡那須町芦野 遊行柳
  真蹟懐紙 落ち来るや高久の宿の郭公   栃木トチギ 那須郡那須町字高久  高福寺
  曾良旅日記 石の香や夏草赤く露暑し   栃木トチギ 那須郡那須町湯本 殺生石
  曾良旅日記 湯をむすぶ誓ひも同じ石清水   栃木トチギ 那須郡那須町湯本  温泉神社
  奥の細道 しばらくは瀧にこもるや夏の初め   栃木トチギ 日光市久次良町 安良沢小学校
  奥の細道 あらたふと青葉若葉の日の光   栃木トチギ 日光市山内  日光東照宮宝物館
  あつめ句 原中やものにもつかず啼く雲雀   栃木トチギ 矢板市矢板町  稲荷神社
  奥の細道 早稲の香や分け入る右は有磯海   富山トヤマ 新湊市八幡町 放生津八幡宮
  更科紀行 俤や姥ひとり泣く月の友   長野ナガノ 更埴市八幡姨捨山 長楽寺
  更科紀行 十六夜もまだ更科の郡かな   長野ナガノ 長野市更北町小島田  八幡社
  更科紀行 月影や四門四宗もただ一つ   長野ナガノ 長野市西長野往生地  往生寺
  猿蓑 雪散るや穂屋の薄の刈り残し   長野ナガノ 長野市南長野北石堂町 刈萱堂
  更科紀行 身にしみて大根からし秋の風   長野ナガノ 東筑摩郡四賀村会田岩井堂 無量寺大門
  更科紀行 ひよろひよろと尚露けしや女郎花   長野ナガノ 東筑摩郡麻績村中町 花屋平右衛門跡
  更科紀行 吹き飛ばす石は浅間の野分かな   長野ナガノ 北佐久郡軽井沢町追分 浅間神社
  更科紀行 送られつ別れつ果ては木曽の秋   長野ナガノ 木曾郡楢川村平沢 楢川役場前
  幽蘭集 思ひ立つ木曽や四月の桜狩り   長野ナガノ 木曾郡木曾福島町新開 木曾街道カイドウ
  更科紀行 桟橋や命をからむ蔦葛   長野ナガノ 木曾郡木曾福島町中畑 津島神社
  更科紀行 木曽の橡浮世の人の土産かな   長野ナガノ 木祖郡藪原 鳥居峠
  笈の小文 吉野にて桜みせうぞ檜笠   奈良ナラ 吉野郡吉野町大字吉野山 アラシヤマ
  笈の小文 春雨の木下につたふ清水かな   奈良ナラ 吉野郡吉野町大字吉野山 西行谷苔清水
  真蹟懐紙 木の葉散る桜は軽し檜木笠   奈良ナラ 吉野郡吉野町大字吉野山 金峰神社
  芭蕉庵小文庫 花盛り山は日ごろの朝ぼらけ   奈良ナラ 吉野郡吉野町大字吉野山 嵐山アラシヤマ
  野ざらし紀行 御廟年経て偲ぶは何をしのぶ草   奈良ナラ 吉野郡吉野町大字吉野山 如意輪寺
  野ざらし紀行 露とくとく試みに浮世すすがばや   奈良ナラ 吉野郡吉野町大字吉野山 西行谷苔清水
  野ざらし紀行 碪打ちてわれに聞かせよ坊が妻   奈良ナラ 吉野郡吉野町大字吉野山  東南院
  笈の小文 雲雀より空にやすらふ峠かな   奈良ナラ 吉野郡吉野町大字三津 細峠
  笈の小文 龍門の花や上戸の土産にせん   奈良ナラ 吉野郡吉野町大字平尾 龍門瀧
  笈の小文 ほろほろと山吹散るか滝の音   奈良ナラ 吉野郡川上村 西ニシカワ
  笈の小文 桜狩り奇特や日々に五里六里   奈良ナラ 五条市須恵一丁目 桜井寺
  笈の小文 なほ見たし花に明けゆく神の顔   奈良ナラ 御所市大字森脇字角田 一言主神社
  笈の小文 春の夜や籠り人ゆかし堂の隅   奈良ナラ 桜井市大字初瀬  崇蓮寺
  笈の小文 草臥れて宿かるころや頃や藤の花   奈良ナラ 天理市三昧田町 上街道沿い
  笈の小文 若葉して御目の雫ぬぐはばや   奈良ナラ 奈良市五条町  唐招提寺
  泊船集 奈良七重七堂伽藍八重ざくら   奈良ナラ 奈良市雑司町  若草山(三笠山)
  野ざらし紀行 水取りや氷の僧の沓の音   奈良ナラ 奈良市雑司町  法華堂(三月堂)
  杉山杉風宛書簡 菊の香や奈良には古き仏たち   奈良ナラ 奈良市東木辻町  称念寺
  笈の小文 酒飲みに語らんかかる滝の花   奈良ナラ 奈良東吉野村 浄閑寺
  野ざらし紀行 綿弓や琵琶に慰む竹の奥   奈良ナラ 北葛城郡当麻町大字竹の内  興善院廃寺跡
  野ざらし紀行 僧朝顔幾死に返る法の松   奈良ナラ 北葛城郡当麻町当麻 当麻寺頭塔中之坊
  奥の細道 荒海や佐渡によこたふ天河   新潟ニイガタ 三島郡出雲崎町尼瀬  妙福寺
  曾良書留 薬欄にいづれの花を草枕   新潟ニイガタ 上越市大貫 タイコメカン
  奥の細道 文月や六日も常の夜には似ず   新潟ニイガタ 上越市直江津中央 琴平神社
  奥の細道 一家に遊女もねたり萩と月   新潟ニイガタ 西頚城郡青海町市振  長円寺
  笈の小文 須磨寺や吹かぬ笛聞く木下闇   兵庫ヒョウゴ 神戸市須磨区須磨寺町  須磨寺
  笈の小文 ほととぎす消え行く方や島一つ   兵庫ヒョウゴ 明石市人丸町  天文科学館
  笈の小文 蛸壺やはかなき夢を夏の月   兵庫ヒョウゴ 明石市人丸町  柿本神社
  奥の細道 物書きて扇引さく余波哉   福井フクイ 吉田郡松岡町春日    天龍寺
  真蹟懐紙 涙しくや遊行の持てる砂の露   福井フクイ 敦賀市曙町  気比神宮
  奥の細道 寂しさや須磨に勝ちたる浜の秋   福井フクイ 敦賀市色ヶ浜 本隆寺
  芭蕉翁一夜十五句 衣着て小貝拾はん種の月   福井フクイ 敦賀市色ヶ浜 本隆寺
  蕉翁句集 松風の落葉か水の音涼し   福井フクイ 敦賀市新道道字新道野県境  西村弘明氏
  芭蕉翁一夜十五句 名月の見所問はん旅寝せん   福井フクイ 福井市左内町 左内公園
  曾良書留 五月雨は滝降り埋むみかさ哉   福島フクシマ 須賀川市玉川タマガワ オツタキ
  奥の細道 風流の初めや奥の田植歌   福島フクシマ 須賀川市天良町  十念寺
  奥の細道 世の人の見付けぬ花や軒の栗   福島フクシマ 須賀川市本町 可伸の庵
  曾良書留 早苗にも我が色黒き日数哉   福島フクシマ 白河市旭町 宗祇ソウギもどし
  奥の細道 卯の花をかざしに関の晴着かな リョウ 福島フクシマ 白河市旗宿 白河関跡
  奥の細道 早苗とる手もとや昔しのぶ摺   福島フクシマ 福島市山口寺前 文字摺観音堂
  続の原 花に遊ぶ虻な喰ひそ友雀   福島フクシマ 福島市松川 西光寺
  曾良書留 早乙女に仕形望まんしのぶ摺   福島フクシマ 福島市杉妻町 福島市立第一小学校
  奥の細道 笈も太刀も五月に飾れ紙幟   福島フクシマ 福島市飯坂町平野   医王寺
  真蹟懐紙 藪椿門は葎の若葉かな   三重ミエ 伊勢イセ市船江町  瑞泉院
  続猿蓑 蕎麦はまだ花でもてなす山路かな   三重ミエ 阿山郡伊賀町柘植山出  福地城本丸跡
  炭俵 傘に押し分けみたる柳かな   三重ミエ 阿山郡大山田村上阿波   大橋畔
  猿蓑 初時雨猿も小蓑を欲しげなり   三重ミエ 阿山郡大山田村上阿波横尾長野峠 猿蓑塚
  笈の小文 丈六に陽炎高し石の上   三重ミエ 阿山郡大山田村富永  新大佛寺
  笈の小文 枯芝ややや陽炎の一二寸   三重ミエ 阿山郡大山田村平田    植木神社
  花摘 秋の風伊勢の墓原なほ凄し   三重ミエ 伊勢市一ノ木町  常明寺
  笈日記 門に入れば蘇鉄に蘭のにほひ哉   三重ミエ 伊勢市浦口町  法傳院
  笈の小文 何の木の花とはしらず匂かな   三重ミエ 伊勢市岡本町  神宮霊祭講社
  笈の小文 神垣や思ひもかけず涅槃像   三重ミエ 伊勢市朝熊町  金剛証寺奥の院
  桜下文集 宮守よわが名を散らせ木葉川   三重ミエ 桑名郡多度町多度 多度神社
  奥の細道 行き行きてたふれ伏とも萩の原 リョウ 三重ミエ 桑名郡長島町西外面  大智院
  真蹟色紙 憂きわれを寂しがらせよ秋の寺   三重ミエ 桑名郡長島町西外面  大智院
  炭俵 青柳の泥にしだるる潮干かな   三重ミエ 桑名郡木曾岬村上和泉  源盛院
  猿蓑 闇の夜や巣をまどはして鳴く鵆   三重ミエ 桑名市地蔵  浜地蔵
  野ざらし紀行 雪薄し白魚しろきこと一寸   三重ミエ 桑名市地蔵  浜地蔵
  野ざらし紀行 冬牡丹千鳥よ雪のほととぎす   三重ミエ 桑名市北寺町 本統寺
  笈の小文 徒歩ならば杖突坂を落馬かな   三重ミエ 四日市市采女町 旧東海道杖衝坂
  佐夜中山集 月ぞしるべこなたへ入らせ旅の宿   三重ミエ 上野市JR関西線 伊賀上野駅
  蕉翁句集草稿 手鼻かむ音さへ梅の盛り哉   三重ミエ 上野市一之宮   敢国神社
  笈の小文 さまざまのこと思ひ出す桜かな   三重ミエ 上野市丸の内 白鳳城天主閣下
  真蹟懐紙 山里は万歳遅し梅の花   三重ミエ 上野市丸の内  白鳳公園
  真蹟懐紙 高水に星も旅寝や岩の上   三重ミエ 上野市岩倉 岩倉峡
  大和順礼 五月雨も瀬踏み尋ねぬ見馴河   三重ミエ 上野市岩倉 岩倉峡
  花摘 畑打つ音や嵐の桜麻   三重ミエ 上野市荒木 須智荒木神社
  芭蕉翁全伝 新藁の出初めて早き時雨哉   三重ミエ 上野市車坂町  西麓庵跡
  有磯海 香に匂へうに掘る岡の梅の花   三重ミエ 上野市菖蒲池寺山 市場寺
  記念題 しぐるるや田の新株の黒むほど   三重ミエ 上野市西高倉 高倉神社参道
  花摘 蛇食ふと聞けばおそろし雉子の声   三重ミエ 上野市西山  西山公民館
  蛙合 古池や蛙飛びこむ水の音   三重ミエ 上野市西日南町  蓑虫庵
  続虚栗 よく見れば薺花咲く垣根かな   三重ミエ 上野市西日南町  蓑虫庵
  笈の小文 旧里や臍の緒に泣く年の暮   三重ミエ 上野市赤坂町 芭蕉生家跡
  尚白宛真蹟書簡 冬籠りまた寄りそはんこの柱   三重ミエ 上野市赤坂町 芭蕉生家跡釣月軒
  真蹟色紙 鶯の笠落したる椿かな   三重ミエ 上野市長田 金比羅神社
  野ざらし紀行 春なれや名もなき山の朝霞   三重ミエ 上野市長田 旧奈良街道
  野ざらし紀行 野ざらしを心に風のしむ身かな   三重ミエ 上野市長田 芭蕉の森
  猿蓑 やがて死ぬけしきは見えず蝉の声   三重ミエ 上野市長田  西蓮寺
  蕉翁全伝 初桜折りしも今日はよき日なり   三重ミエ 上野市東町 菅原神社
  続猿蓑 家はみな杖に白髪の墓参り   三重ミエ 上野市農人町 愛染院
  有磯海 数ならぬ身とな思ひそ玉祭   三重ミエ 上野市農人町 愛染院
  真蹟懐紙 花を宿に始め終りや二十日ほど   三重ミエ 上野市平野中川原 上野フレックスホテル
  猿蓑 一里はみな花守の子孫かや   三重ミエ 上野市予野 花垣神社
  いつを昔 うたがふな潮の花も浦の春   三重ミエ 度会郡二見町  2見浦
  奥の細道 桜より松は二木を三月越し   宮城ミヤギ 岩沼市稲荷町 武隈タケクママツ 
  奥の細道 松島や鶴に身をかれほとゝぎす リョウ 宮城ミヤギ 宮城郡松島町松島  雄島
  奥の細道 あやめ草足に結ばん草鞋の緒   宮城ミヤギ 仙台市木ノ下 観音堂
  奥の細道 笠島はいづこ五月のぬかり道   宮城ミヤギ 名取市笠島カサジマ 藤中将実方の墓
  奥の細道 蚤虱馬の尿する枕もと   山形ヤマガタ 最上郡最上町堺田  防人サキモリウチキュウ有路
  桃舐集 朝夜さを誰がまつしまぞ片心   山形ヤマガタ 山形市七日町 ダイリュウテラ
  奥の細道 閑さや岩にしみ入蝉の声   山形ヤマガタ 山形市大字山寺  立石寺根本中堂
  蕉翁句集 松風の落葉か水の音涼し   山形ヤマガタ 山形市薬師町 柏山寺薬師堂
  奥の細道 あつみ山や吹浦かけて夕すヾみ   山形ヤマガタ 酒田市南新町 日和山公園
  奥の細道 暑き日を海にいれたり最上川   山形ヤマガタ 酒田市南新町 日和山公園
  曾良書留 水の奥氷室尋ぬる柳哉   山形ヤマガタ 新庄市鳥越  鳥越八幡神社
  曾良書留 めづらしや山を出羽の初茄子   山形ヤマガタ 鶴岡市山王町 長山重行邸跡
  奥の細道 眉掃を俤にして紅粉の花   山形ヤマガタ 天童市下荻野戸字上原  旧山寺街道
  奥の細道 涼しさやほの三日月の羽黒山   山形ヤマガタ 東田川郡羽黒町手向 サンカミゴウマツ殿デン
  笈日記 当帰よりあはれは塚の菫草   山形ヤマガタ 東田川郡羽黒町手向  烏崎稲荷神社
  奥の細道 ありがたや雪をかをらす南谷   山形ヤマガタ 東田川郡羽黒町手向   羽黒山南谷
  奥の細道 語られぬ湯殿にぬらす袂かな   山形ヤマガタ 東田川郡朝日村 湯殿山神社
  奥の細道 湯殿山銭ふむ道の泪かな リョウ 山形ヤマガタ 東田川郡朝日村 湯殿山神社
  奥の細道 雲の峰いくつ崩れて月の山   山形ヤマガタ 東田川郡立川町立谷沢字本沢  月山頂上
  奥の細道 涼しさをわが宿にしてねまるなり   山形ヤマガタ 尾花沢市字尾花沢 養泉寺
  奥の細道 五月雨を集て涼し最上川   山形ヤマガタ 北村山郡大石田 西光寺
  夏野の画讃 馬ぼくぼく我を絵に見る夏野かな   山梨ヤマナシ 大月市猿橋町藤崎久保   旧道沿道祖神
  続虚栗 山賎のおとがひ閉づる葎かな   山梨ヤマナシ 大月市中初狩 初狩ハツカリ小学校ショウガッコウマエ
  野ざらし紀行 行く駒の麦に慰むやどりかな   山梨ヤマナシ 東山梨郡勝沼町等々力  等々力山萬福寺
撮影サツエイ 芭蕉句選拾遺 雲霧の暫時百景を尽しけり   山梨ヤマナシ 南都留郡河口湖町河口浅川  産屋ヶ崎
  笈の小文 父母のしきりに恋し雉の声   和歌山ワカヤマ 伊都郡高野町高野山 高野山金剛峯寺奥の院
  笈の小文 一つ脱いで後に負ひぬ衣がへ   和歌山ワカヤマ 那賀郡粉河町粉河  粉河寺
  笈の小文 行く春に和歌の浦にて追ひ付きたり   和歌山ワカヤマ 和歌山市和歌浦   あしべ茶屋の跡
             
             
その 芭蕉庵小文庫 御命講や油のような酒五升   山梨ヤマナシ 南巨摩郡ミナミコマグン身延ミノブチョウ ハナテラ
奥の細道 夏山に足駄を拝む首途かな   栃木トチギ 那須ナスグン黒羽町クロバネマチ 修験シュゲン光明寺コウミョウジアト
奥の細道 木啄も庵は破らず夏木立   栃木トチギ 那須ナスグン黒羽町クロバネマチ大字オオアザ雲岩寺ウンガンジ クモキシテラ