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芭蕉db
庭興即事
(真蹟懐紙)
(つくりなす にわをいさめる しぐれかな)
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元禄4年10月。元禄2年以来の上方住いを終えて江戸に下る折、美濃の国垂井の本龍寺に立ち寄って詠んだ句。住職の規外(または矩外)への挨拶吟。このおり、芭蕉秀句「葱白く洗ひたてたる寒さ哉」がある。
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作りなす庭をいさむる時雨かな
規外の本龍寺では丁度庭園を作り変えたばかりである。「いさむる」は、「励ます」・「慰める」・「生気を与える」などの意。未だその土も木もしっくりと落ち着いたとはいえない新しい庭にその喧騒を落ち着けようとでもするかのように時雨が静かに通り過ぎていく。いつの日か、苔むしたしっとりとした庭になることであろう。
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岐阜県不破郡垂井町本龍寺境内の句碑と・・・
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本龍寺本堂。牛久市森田武さん提供
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