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芭蕉db
物皆自得
(続の原)
(はなにあそぶ あぶなくらいそ ともすずめ) 
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 貞亨4年、44歳。この時期特に芭蕉は荘子に熱中した。あるいは道教的観念や自然観に傾いていた。前詞の「物皆自得」もそういう観念の一つ。万物は、そのところを得て存在している。無駄なものは一つとしてない。
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花に遊ぶ虻な喰ひそ友雀
 アブが花びらの中に頭を突っ込んで蜜を吸っている。雀たちよアブも所を得て生きているのであって存在する理由はちゃんとあるんだ。だから決してアブを食べてしまったりしては駄目だよ。「友雀」は仲良く群れになって住んでいる雀たちのこと。

福島市松川町西光寺(牛久市森田武さん提供)