芭蕉db
五月末、ある人の水楼にのぼる
海は晴れて比叡降り残す五月哉
(真蹟懐紙写)
(うみははれて ひえふりのこす さつきかな)
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貞亨5年5月。大津の俳人苗村宰陀?の水楼に招かれて。
海は晴れて比叡降り残す五月哉
ここに海は琵琶湖のこと。その琵琶湖の雨はやんだが、比叡は見えない。そこには五月雨が降っているのであろう。ここで、「降り残す」は、「さみだれを降り残してや光堂」のそれとは逆になっている。
滋賀県大津市下阪本の新唐崎公園内の句碑。牛久市森田武さん提供