芭蕉db

笈の小文

(西河)


西河*

ほろほろと山吹 ちるか瀧の音

(ほろほろと やまぶきちるか たきのおと)

蜻 螐が瀧*

 布留の瀧は布留の宮*より二十五丁山の奥也。
津の国幾田の川上に有    大和
布引の瀧 箕面の瀧 
勝尾寺へ越る道に有*

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表紙 年表


ほろほろと山吹 ちるか瀧の音

 3月22,23日頃の作。紀貫之の歌「吉野川岸の山吹ふく風に底の影さへうつろひにけり」(古今集)を引いている。吉野は桜だけでなく、山吹でも有名だった。

奈良県吉野郡川上村大字西河にある大滝の句碑(牛久市の森田武さん撮影)