(とくとくの泉)
(つゆとくとく こころみにうきよ すすがばや)
若これ扶桑*
今もとくとくの泉はとくとくと湧き出していた(森田武さん提供)
伯夷(はくい)あらば、必ず口をすすがん:殷の人。周の武王に諫言したが聞き入れられないのため、隠遁してワラビで飢えを凌いでいたがやがて餓死した。伯夷のような清廉な人なら、このとくとくの苔清水で口を漱いだであろうの意。
許由に告ば耳をあらはむ:許由は、尭帝から天下を譲ろうといわれて、耳が汚れたとして耳を洗って箕山(きざん)に隠棲したといわれている廉潔な人。そういう人なればこそ、とくとくの清水で耳を洗うだろうの意。