芭蕉db
元禄壬申冬十月三日、許六
亭興行
今日ばかり人も年寄れ初時雨
(韻塞/續猿蓑)
(きょうばかり ひともとしよれ はつしぐれ)
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元禄5年10月3日。赤坂彦根藩邸中屋敷で開かれた五吟歌仙での発句。これに許六が脇をつけ、「
野は仕付けたる麦の新土
」。
今日ばかり人も年寄れ初時雨
許六らを集めての句会に、折りしも初時雨が降ってきた。座の一同に向かっての挨拶吟である。古来、初時雨はめでるものであり、そのシンボルは「老い」を含意した。
静岡市の端龍寺境内の句碑(牛久市森田武さん撮影)