芭蕉db

越智越人

おち えつじん

(明暦2年(1656)〜没年不詳)

Who'sWho/年表basho


 北越の人。越智十蔵。別号、負山子、槿花翁など。『春の日』の連衆の一人、尾張蕉門の重鎮。『更科紀行』に同行し、そのまま江戸まで同道して一月後の作品『芭蕉庵十三夜』にも登場する。 『鵲尾冠』・『猫の耳』など。
 芭蕉の、越人評は『庭竈集』「二人見し雪は今年も降りけるか」の句の詞書に、「尾張の十蔵、越人と号す。越後の人なればなり。粟飯・柴薪のたよりに市中に隠れ、二日勤めて二日遊び、三日勤めて三日遊ぶ。性、酒を好み、酔和する時は平家を謡ふ。これ我が友なり」とある通り、実に好感を持っていた。『笈の小文』で伊良子岬に隠れている杜国を尋ねた時にも越人が同行し、かつ馬上で酔っ払ったことがある。
 芭蕉宛書簡がある。

越人の代表作