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君が春蚊屋はもよぎに極まりぬ

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君が春蚊屋はもよぎに極まりぬ    越人

先師語予曰 、句はおちつかざれば眞のほ句にあらず*。越人が句已に落付たりと見ゆれバ、又おもみ出來たり。此句蚊屋ハもよぎに極たるにてたれり。月影朝朗などゝ置て、蚊屋のほ句となすべし。其上にかはらぬ色を君が代に引かけて歳旦となし侍るゆへ、心おもく句きれいならず*。汝が句も已に落付處におゐてきづかはず。そこに尻をすゆべからずと也*