芭蕉db

宮崎荊口・此筋・千川・文鳥

みやざき けいこう・しきん・せんせん・ぶんちょう

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荊口像

Who'sWho/年表basho


 宮崎荊口は、本名宮崎太左衛門。大垣藩百石扶持の藩士。一家で蕉門に入る俳諧熱心で、此筋・千川・文鳥は宮崎荊口の息子達。『奥の細道』の旅で大垣に到着した芭蕉を、父子揃って出迎えた。その時の気分を、「蘇生の者に会う」気分であったと芭蕉は記している。
 千川にあてた句「篠の露袴に掛けし茂り哉」がある。

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此筋・千川宛書簡1 (元禄3年4月10日)

此筋・千川宛書簡2 (元禄5年12月23日)

荊口宛書簡1    (元禄6年4月29日)

荊口宛書簡2    (元禄6年11月8日)

此筋・千川宛書簡3     (元禄7年9月17日)


宮崎荊口父子の代表作

 荊口

鶯の声の下なる湯殿かな

あすと云花見の宵のくらき哉 (『炭俵』)

柿寺に麥穂いやしや作どり (『炭俵』)

芋喰の腹へらしけり初時雨 (『炭俵』)

藪疇や穂麥にとヾく藤の花 (『續猿蓑』)

物よはき草の座とりや春の雨 (『續猿蓑』)

虫の喰ふ夏菜とぼしや寺の畑 (『續猿蓑』)

 

此筋

此中の古木はいづれ柿の花

底冷えやいつ大雪の朝ぼらけ

若草や松につけたき蟻の道 (『續猿蓑』)

苗札や笠縫をきの宵月夜 (『續猿蓑』)

此中の古木はいづれ柿の花 (『續猿蓑』)

蘭の花にひたひた水の濁り哉 (『續猿蓑』)

千川

麥の穂と共にそよぐや筑波山 (『炭俵』)

しら梅やたしかな家もなきあたり (『續猿蓑』)

元日や夜ぶかき衣のうら表 (『續猿蓑』)

年切の老木も柿の若葉哉 (『續猿蓑』)

鶯や貌をみられて笹の影

雪の夜や布子かぶれば足の先

折々の時雨伊吹はぬらせども

 

文鳥

炭の火の針ほど残る寒さかな

じか焼や麥からくべて柳鮠  (『續猿蓑』)