みかみ せんな
(慶安3年(1650)〜享保8年(1723)4月27日)
夏萩の此萩いやかほととぎす (『孤松』)
時雨きや並びかねたる魦ぶね (『猿蓑』)
誰のぞくならの都の閨の桐 (『猿蓑』)
いつ迄か雪にまぶれて鳴千鳥 (『猿蓑』)
御袴のはづれなつかし紅粉の花 (『猿蓑』)
舟引の妻の唱哥か合歓の花 (『猿蓑』)
唇に墨つく兒のすヾみかな (『猿蓑』)
高燈籠ひるは物うき柱かな (『猿蓑』)
痩藪や作りたふれの梅の花 (『猿蓑』)
常斉にはづれてけふは花の鳥 (『猿蓑』)
軒ちかき岩梨おるな猿のあし (『猿蓑』)
それぞれの朧のなりやむめ柳 (『續猿蓑』)