木曽塚
茶屋与次兵衛様 蕉
膳所の門人茶屋与次兵衛こと昌房宛書簡。膳所義仲寺からの発送。「病雁の」句が堅田でできたことや翌日は京都へ上ることなど、芭蕉の動静が伺える。
昨夜堅田より致二帰帆一候:<さくやかただよりきはんいたしそうろう>と読む。芭蕉は、元禄3年9月25日、堅田から帰ってきた。
御連中相替事無二御座一候哉:<ごれんじゅうあいかわことござなくそうろうや>と読む。ここに御連中は、追伸から分かるように、正秀・珍夕・探志らを指しているのであろう。
千那・尚白方へも大分入申候:<せんな・しょうはくかたへもだいぶいりもうしそうろう>と読む。千那・尚白も大量に必要でありましょう、の意。
正秀・珍碩・探志御案内たのみ存候:<まさひで・ちんせき・たんしごあんないたのみぞんじそうろう>と読む。正秀や珍碩・探志にも連絡を取ってほしい、の意。