芭蕉DB

野ざらし紀行

(大垣)


 大垣に泊りける夜は、木因*が家をあるじとす。武蔵野を出づる時、野ざらしを心に おもひて旅立ければ、

しにもせぬ旅寝の果よ秋の暮

(しにもせぬ たびじのはてよ あきのくれ)


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表紙 年表


しにもせぬ旅寝の果よ秋の暮

 本紀行の旅のはじまりの気負いたつ気分野ざらしを心に風のしむ身かなも、旅の後半ともなってくると、その折の心情を振り返る精神的ゆとりもでてきた。同時に、この時期から芭蕉俳諧に微妙な変化が現れてくる。