芭蕉db

茶屋与次兵衛宛書簡

(元禄3年9月26日 芭蕉47歳)

書簡集年表Who'sWho/basho


昨夜堅田より致帰帆*。愈御無事に、御連中相替事無御座候哉*。拙者散々風引候而、蜑のとま屋に旅寝を侘て、風流さまざまの事共御座候。

病雁の夜寒に落て旅寝哉

と申候。京短尺屋へ御状被遣可下候。明日上京致候間、拙者見合*、能候はヾもとめ候而*、人々分け可申候。千那・尚白方へも大分入申候*。 以上
    九月廿六日
正秀・珍碩・探志御案内たのみ存候*。今暮より御出候様に奉待候。御内方様・御子達、風にても御引不成候哉。

 木曽塚

茶屋与次兵衛様                 蕉

             人々御中

膳所の門人茶屋与次兵衛こと昌房宛書簡。膳所義仲寺からの発送。「病雁の」句が堅田でできたことや翌日は京都へ上ることなど、芭蕉の動静が伺える。