芭蕉db

智月宛書簡

(元禄3年7月23日 芭蕉47歳)

書簡集年表Who'sWho/basho


ことのほかあつく御ざ候。そこもと何事もなく候や。われらぢのいたみ*もやはらぎ候まヽ、御きづかい(ひ)なされまじく候。そこもとのあん*、あまりにあつく候まヽ、八朔比*までは、この方にい(ゐ)申すべく候。此手がみ珍夕*へ御つかはし可下候*。しやうじゆ坊様*へも能々御申可下候*。 以上
    七月二十三日                        はせを
  ち月さま

 幻住庵を出た元禄3年7月23日、大津から智月に宛てた書簡である。移住先は大津というだけで不明。本書簡は、智月が薦める智月の庵ではなく別に移転した場所に関する、いはば転居通知のようなもの。