(つぼい とこく)
(〜元禄3年(1690)2月20日)
潮音寺境内にある杜国の墓。誰が供えたのか菊の花(牛久市森田武さん撮影)
朝月夜紙干板に明そめて
曙の人顔牡丹霞にひらきけり (『春の日』)
足跡に櫻を曲る庵二つ (『春の日』)
馬はぬれ牛ハ夕日の村しぐれ (『春の日』)
この比の氷ふみわる名残かな (『春の日』)
吉野いでて布子売りたしころもがへ (『笈の小文』)
麥畑の人見るはるの塘かな (『あら野』)
霜の朝せんだんの實のこぼれけり (『あら野』)
八重がすみ奥迄見たる竜田哉 (『あら野』)
芳野出て布子賣おし更衣 (『あら野』)
散花にたぶさ恥けり奥の院 (『あら野』)
こがらしの落葉にやぶる小ゆび哉 (『あら野』)
木履はく僧も有けり雨の花 (『あら野』)
似合しきけしの一重や須广の里(『猿蓑』)