尾張津島の人。『あら野』に多数入句。
七草をたゝきたがりて泣子哉 (『あら野』)
去年の巣の土ぬり直す燕かな (『あら野』)
飛石の石龍や草の下涼み (『あら野』)
涼しさや樓の下ゆく水の音 (『あら野』)
すみきりて汐干の沖の清水哉 (『あら野』)
としどしのふる根に高き薄哉 (『あら野』)
あさ漬の大根あらふ月夜哉 (『あら野』)
深き池氷のときに覗きけり (『あら野』)
めづらしと生海鼠を燒くや小のゝ奥 (『あら野』)
松の中時雨ゝ旅のよめり哉 (『あら野』)
觀音の尾上のさくら咲にけり (『あら野』)
攝待にたヾ行人をとヾめけり (『あら野』)
雪折やかゝる二王の片腕 (『あら野』)