芭蕉db

鼠弾

そだん

(生年不詳)

Who'sWho/年表basho


 尾張名古屋浄土寺の僧侶。『あら野』・『あら野後集』・『其袋』などに入句


鼠弾の代表作

兄弟のいろはあげゝり花のとき (『あら野』)

ほとゝぎすはゞかりもなき烏かな (『あら野』)

今朝と起て縄ぶしほどく柳哉 (『あら野』)

さほ姫やふかいの面いかならむ (『あら野』)

春の雨弟どもを呼でこよ (『あら野』)

黄昏にたてだされたる燕哉 (『あら野』)

ころもがへ刀もさして見たき哉 (『あら野』)

葉より葉にものいふやうや露の音 (『あら野』)

峠より雪舟乗をろす塩木哉 (『あら野』)

鳴聲のつくろひもなきうづら哉 (『あら野』)

霧はれよすがたを松に見えぬ迄 (『あら野』)

たらちめの暖甫や冷ん鐘の聲 (『あら野』)

あは雪のとヾかぬうちに消にけり (『あら野』)

負てくる母おろしけりねはんぞう (『あら野』)

ほころびや僧の縫おる夏衣 
(『あら野』)

衣着て又はなしけり一時雨 

(『あら野』)