芭蕉db

卜枝

ぼくし

(生年不詳)

Who'sWho/年表basho


 近江の人だが、後に尾張津島の蓮花寺に寓居していたという。貞門に入門の後蕉門に入った。俳号は遠方とも。『あら野』などに入句


卜枝の代表作

柴舟の花咲にけり宵の雨 (『あら野』)

夕月夜あんどんけしてしばしみむ (『あら野』)

藪深く蝶氣のつかぬつばき哉 (『あら野』)

山吹とてふのまぎれぬあらし哉 (『あら野』)

永き日や鐘突跡もくれぬ也 (『あら野』)

くさかりの袖より出るほたる哉 (『あら野』)

松笠の緑を見たる夏野哉 (『あら野』)

挑燈のどこやらゆかし涼ミ舟 (『あら野』)

虫ぼしや幕をふるえばさくら花 (『あら野』)

斧のねや蝙蝠出るあきのくれ (『あら野』)

あたらしき釣瓶にかゝる荵かな (『あら野』)

たままつり道ふみあくる野菊哉 (『あら野』)

垣越に引導覗くばせを哉 (『あら野』)

鉢の子に木綿をうくる法師哉 (『あら野』)

橋杭や御祓かゝる煤はらひ (『あら野』)