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梅の花あかいハあかいはあかいハな

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梅の花あかいハあかいはあかいハな     推然

去來曰、惟然坊がいまの風大かた是の類也。是等ハ句とハ見えず*。先師遷化の歳の夏、惟然坊が徘諧を導びき給ふに 、其秀でたる口質の處よりすゝめて*磯際にざぶりざぶりと浪うちて、或は杉の木にすうすうと風の吹きわたりなどゝいふを賞し給ふ。又徘諧は季先を以て無分別に作すべしとの給ひ、又この後いよいよ風體かろからんなど、の給ひける事を聞まどひ*、我が得手にひきかけ、自の集の歌仙に侍る 、妻呼ぶ雉子あくるがごとくの雪の句などに評し給ひける句ノ勢、句の姿などゝいふ事の物語しどもハ、皆忘却セると見えたり*