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笠提げて墓をめぐるや初しぐれ

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笠提げて墓をめぐるや初しぐれ     北枝

先師の墓に詣ての句也。許六曰、是ハ脇よりいふ句なり。自ラ何の疑有てやとハいはん*。去來曰、やハ治定嘆息のや也*。常に人を訪にハ、笠を提て門戸に社入れ。是ハおもひのほかに墓をめぐる事哉やといへる也*。凡ほ句ハ一句を以て聞べし。笠提げて門に這入るやといはゞ疑なき外人の句也*。