徒然草(下)

第198段 揚名介に限らず、揚名目といふものあり


揚名介に限らず*、揚名目といふものあり*。政治要略にあり*

揚名介<ようめいのすけ>。名前だけあるが、いかなる実体も無い官名。

揚名目<ようめいのさくわん>。「目<さくわん>」は国家公務員の最下級の官職。今で言えば、初級職か?

政治要略<せいじようりゃく>揚名を記述した国家公務員必読書。


  兼好法師という人は、相当なオタク族であった。こういう重箱の隅を突っつくような知識を暇に任せて収集していたのであろう。


ようめいのすけにかぎらず、ようめいのさくわんといふものあり。せいじようりゃくにあり。