徒然草(上)

第17段 山寺にかきこもりて、仏に仕うまつるこそ


 山寺にかきこもりて*、仏に仕うまつるこそ、つれづれもなく、心の濁りも清まる心地すれ*

かきこもりて:勤行のために寺院や仏閣に籠ること、参籠 。

心の濁りも清まる心地すれ:世俗的名声や煩悩も消えて安心立命する。


 中世を代表するLOHAS (Lifestyle Of Health And Sustainability)的態度だが、こういう生活が許されたのは僧侶と貴族だけだったのであって、庶民には望むべくもなかった。


 やまでらにかきこもりて、ほとけにつこうまつるこそ、つれづれもなく、こころのにごりもきよまるここちすれ。