芭蕉db

嵯峨日記

(4月26日)


二十六日

芽出しより二葉に茂る柿ノ實   史邦*

(めだしより ふたばにしげる かきのさね)

畠の塵にかゝる卯の花      蕉

(はたけのちりに かかるうのはな)

蝸牛頼母しげなき角振て     去*

(かたつむり たのもしげなき つのふりて)

人の汲間を釣瓶待也       丈*

(ひとのくむまを つるべまつなり)

有明に三度飛脚の行哉らん     乙*

(ありあけに さんどびきゃくの いくやらん)


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