S27

泥がめや苗代水の畦うつり

目次へ



   
泥がめや苗代水の畦うつり        史邦

さるミの撰に、予誤て畦つたひと書。先師曰、畦うつりと傳ひと、形容風流各別也*。殊に畦うつりして蛙なく也ともよめり。肝要の氣色をあやまる事、筆の罪のみにあらず。句を聞事のおろそかに侍るゆへ也と* 、機嫌あしかりけり。