芭蕉db

笈の小文

(大坂)


 大坂にて、ある人*のもとにて

杜若語るも旅のひとつ

(かきつばた かたるもたびの ひとつかな)


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表紙 年表


杜若語るも旅のひとつ

 「かきつばた」といえば、「からころも着つつなれにし妻しあればはるばるきぬる旅をしぞ思ふ」(伊勢物語)とことは決まっている。一笑の屋敷には杜若が咲いて、はるばる来た旅の話にどうしたってなってしまう。


大阪市福島了徳院(浦江聖天)境内の句碑(牛久市森田武さん提供)