芭蕉db

此筋・千川宛書簡

(元禄5年12月23日 芭蕉49歳)

書簡集年表Who'sWho/basho


御連翰、殊麦一器、荊口老御手作、誠御厚志、賞玩可仕候*。春に成候而御礼可申進*。昨日風故参様遅引、得御意候間もすくなく、御残多*。乍去御馳走被下辱奉存候*。洒仝(堂)他出申候間、帰候はゞ御手紙相わたし可申候*。義(儀)太夫殿御発句判料被遣候に付、御手紙可下候*。桃隣へ相渡し可申候。昨日之御報にて御座候間、再報に不及候間、可然奉頼候*。春可召寄之由、忝奉存候*。通御伝、大舟丈御手前夜前之一器、為持被下候*。是も前宵御礼申上候。貴報右同然*。左柳丈御伝言御心得可下候*。折節風故、持病心に御座候故、早々及貴報*。 以上
     廿三日                                はせを
  此筋様
  千川様

 深川芭蕉庵から江戸在勤の大垣門弟此筋・千川に宛てた書簡。此筋・千川からの贈り物や大垣藩の門弟たちからの芳志への礼の伝言依頼などを、句会の翌日に認めたもの。