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芭蕉db
名にしあへる鵜飼といふものを見
侍らんとて、暮れかけていざなひ
申されしに、人びと稲葉山の木陰
に席を設け、盃をあげて
（笈日記）
（またやたぐい ながらのかわの あゆなます）
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貞亨5年夏。『笈の小文』の旅の帰路長良川の鵜飼見物。『鵜舟』と同じ夜。
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又やたぐひ長良の川の鮎鱠
長良川の鵜が獲った鮎を膾（なます）にしてすぐ食べる。またと無い優れた味だ
。鵜飼い見物にはずむ気分を表現している。「またやたぐひ」または「またたぐひ」は類の無いこと、の意で、比べるものが無いほどに優れていることで、ここでは美味い、の意。なお、前詞の「名にしあへる・・」は「名にしおへる・・」の誤記。
岐阜市長良神明神社の句碑。牛久市森田武さん提供
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