芭蕉db

蒼海の浪酒臭し今日の月

(俳諧坂東太郎)

(そうかいの なみさけくさし きょうのつき)

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 延宝7年8月十五夜、芭蕉36歳の作。この年、9句が記録されている。江戸。

蒼海の浪酒臭し今日の月

 大海原から月が上ってきた。海が酒盃のように見える。酒盃の中から出てきた月で、海までがお酒の匂いがするようだ。突拍子もない連想をたくましゅうしたために他愛もないものになってしまった 一句。