芭蕉db
   古将監の古実を語りて

月やその鉢木の日のした面

(俳諧翁艸)

(つきやその はちのきのひの したおもて)

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 元禄6年10月9日、沾圃・其角との三吟連句の発句。在りし日の沾圃の父古将監(貞亨2年8月没)の謡曲『鉢の木』の舞台を回顧して詠んだ。「老の名のありとも知らで四十雀」も同じ日の句。

月やその鉢木の日のした面

 そういえばこの冬の月を見ていると、沾圃の父古将監の演じた謡曲『鉢の木』を思い出すなぁ。「下面」は能のシテが面をつけない素顔で演ずることをいう。