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芭蕉db
東行餞別
(葛の松原)
(このこころ すいせよはなに ごきいちぐ)
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元禄5年春。支考は、『奥の細道』以来丸2年上方にあった芭蕉の江戸東下に同行して江戸に行き、年末年始を共に暮らして
、この春、芭蕉の『奥の細道』を辿る旅に出た。そのときの餞として五器一具(御器なる碗と蓋、一具はこの一揃いのこと)を与えた。
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この心推せよ花に五器一具
花を見るには五器一具で十分だということを心して乞食の旅をしてこい、というのである。言外に私の奥羽行脚はそうであったという心持があるかもしれない。
芭蕉が各務支考にこのような教訓的句を贈ったについては、芭蕉の支考評価が、支考の俗への近接性としてあったかもしれない。
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