芭蕉db

夏木立佩くや深山の腰ふさげ

(伊勢躍音頭集)

(なつこだち はくやみやまの こしふさげ)

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 寛文12年、29歳。貞門風のくだらない作品。芭蕉は、伊賀上野を後にして、この年から江戸に定住。この年は、3作現存するその一つ。

夏木立佩くや深山の腰ふさげ

 深山も、夏になるとふもとに夏木立ならぬ小太刀を佩くことで腰の周りを飾っているのだな。小太刀と木立を、山腹を腰の辺りと見立てて山を擬人化して表現した。才気は煥発だが作品はくだらないとしか言いようがない。