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芭蕉db
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秋鴉主人の佳景に対す
山も庭に動き入るるや夏座敷
(曾良書留)
(やまもにわに うごきいるるや なつざしき)
山も庭もうごき入るや夏座敷
(雪丸げ)
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元禄2年4月4日の作。『奥の細道』旅中、那須の黒羽に門人秋鴉(しゅうあ)を尋ねての挨拶吟。秋鴉は黒羽の館代浄法寺図書高勝で俳号挑雪
(この折に芭蕉が俳号を与えたものと思われる)。桃雪の弟が翠桃。芭蕉が名付けた名前だが、まぎらわしいので芭蕉も奥の細道に間違って記録した。「田や麦や中にも夏のほととぎす」参照。
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山も庭に動き入るるや夏座敷
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秋鴉主人の屋敷に来て見ると裏山も庭もみな青々としてまるで、この座敷に溢れ込んでくるような感じがする。招いてくれた秋鴉に対する挨拶吟である。
夏座敷とは、襖や障子を取り払って夏場用に設定した家のこと。昔は、どこの家でも初夏の大掃除が終わると炬燵を撤去し、夏座敷に作り変えたものだがその風習は今では存しない。