芭蕉db

木枯に岩吹きとがる杉間かな

(笈日記)

(こがらしに いわふきとがる すぎまかな)

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 元禄4年10月。最後の東下の旅の途中、三河の蓬莱寺山にて。

木枯に岩吹きとがる杉間かな

 冷たい木枯しが杉の木の間を吹き通ってゆく。樹間から見え隠れしている岩が尖って見える風の強さである。蓬莱寺山には岩場が多い。
 なお、ここでは「
夜着ひとつ祈り出だして旅寝かな」がある。

 設楽郡鳳来町鳳来寺参道の句碑 芭蕉さんは、鳳来山では、持病の胃痛発作を起こし、途中で引き返したそうですが、私は心筋梗塞の後遺症に悩まされながらも、山頂まだ辿りつきました。(写真と文:牛久市森田武さん)