芭蕉db

暮れ暮れて餅を木魂の侘寝哉

(天和二年歳旦発句/真蹟画讃)

(くれくれて もちをこだまの わびねかな)

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 天和元年年末、芭蕉38歳の作。江戸深川芭蕉庵での作。この時期の秀句の一つ。この年16句が記録されている。

暮れ暮れて餅を木魂の侘寝哉

 年も暮れようとしている。侘び住まいの自分には、浮世の人々がするような正月の準備の餅つきも縁は無い。一人わびしく餅つきの音を木霊を聴くように聴いているのである。