芭蕉db
   元朝、心感有

餅を夢に折り結ふ歯朶の草枕

(真蹟短冊一)

(もちをゆめに おりゆうしだの くさまくら)

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 延宝9年、芭蕉38歳の作。この年16句が記録されている。

餅を夢に折り結ぶ歯朶の草枕

 貧しい庵の生活は正月が来たからといって特に何もない。餅は歯朶の飾りに結わえられて、夢の中に現れてくるだけだ。人生を旅路の草枕と観念したのだから、これでよいのだ。
 世俗から離れた芭蕉のニューイヤーリゾリューションだが悲壮さは無い。