芭蕉db
  草庵

花の雲鐘は上野か浅草か

(続虚栗)

(はなのくも かねはうえのか あさくさか)

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 貞亨4年、44歳。深川の草庵で聞く鐘の音。芭蕉前期の最高傑作の一つ。

花の雲鐘は上野か浅草か

 花曇りの空に鐘の音が聞こえてくる。あれは、上野東叡山寛永寺の鐘か、はたまた浅草浅草寺の鐘か。
芭蕉には、梅の句に秀句が多いのに比べて桜の句には見るべきものが少ない。そういう中で最も有名な桜の一句である。
 また、浅草寺については「観音のいらか見やりつ花の雲」がある。


浅草寺境内の句碑(牛久市森田武さん撮影)


浅草寺の鐘楼