芭蕉db

内裏雛人形天皇の御宇とかや

(俳諧江戸広小路)

(だいりびな にんぎょうてんのうの ぎょうとかや)

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 延宝6年、芭蕉35歳桃の節句の時の作。この年12句が現存する。

内裏雛人形天皇の御宇とかや

 他愛も無い句。内裏雛が飾ってあるが、もしこれは何時の時代だと聞かれたら「人形天皇」の時代ですと答えます、というのである。謡曲『杜若<カキツバタ>』に「仁明天皇の御世とかよ云々」とあるのを受け、ニンミョウをニンギョウと語呂合わせしただけのもの。談林時代の軽薄な作品の一つ
仁明<にんみょう>天皇は、833年(天長10年)即位、在位17年の深草帝のこと。嵯峨天皇の第二皇子。