芭蕉db

寒菊や醴造る窓の前

(荊口宛真蹟書簡)

(かんぎくや あまざけつくる まどのさき)

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 元禄6年冬荊口宛書簡』にある。

寒菊や醴造る窓の前

 甘酒を造る家の前に寒菊の花が咲いている。時刻は朝か昼か夜かは判然としないが、嘱目吟であろう。
 この家が民家であれば一家団欒の暖かさが、また甘酒売りを生業としている零細行商などであれば生活のにおいが立ち込めてくる。