芭蕉db

柏木素龍

かしわぎ そ りょう

(〜正徳6年(1716)3月5日)

Who'sWho/年表basho  


  阿波徳島の人。通称は、儀左衛門。第五代将軍徳川綱吉の側用人柳沢吉保に仕えた。能書家で、芭蕉の『奥の細道』 の曾良本と言われる最終稿(利牛書写と伝えられる)を基にして@後に柿衛本と呼ばれる清書本とA西村本 と呼ばれる芭蕉が伊賀上野の兄松尾半左衛門に土産として持参し、死後去来親族を経由して現在福井県西村家に所蔵されている(また、去来によって井筒屋庄兵衛から出版される底本ともなった)清書本 の二本を清書したことで有名。また『炭俵』の浄書もしている。元禄5年江戸に下向。


素龍の代表作

障子ごし月のなびかす柳かな (『炭俵』)

中下もそれ相應の花見かな (『炭俵』)

青雲や舟ながしやる子規 (『炭俵』)

帷子のしたぬぎ懸る袷かな (『炭俵』)

さみだれやとなりへ懸る丸木橋 (『炭俵』)

明月や不二みゆかとするが町 (『炭俵』)

鹿のふむ跡や硯の躬恒形 (『炭俵』)

江の舟や曲突にとまる雪の鷺 (『炭俵』)

爪取て心やさしや年ごもり (『炭俵』)

姫百合や上よりさがる蜘蛛の糸 (『續猿蓑』)