深川芭蕉庵から江戸在勤中の曲水に宛てた書簡。お歳暮のお酒の贈呈に対する謝辞。
一樽被レ懸二堅(賢)慮一、凌二寒風一辱奉レ存候:<いっそんけんりょにかけられ、かんぷうをしのぎかたじけなくぞんじたてまつりそうろう>と読む。曲水が御歳暮にお酒を一樽進呈したことへの謝辞。
明日より御番之由、御苦労奉レ察候:<あすよりおばんのよし、ごくろうさっしたてまつりそうろう>と読む。曲水は膳所藩士であるので宿直<とのい>に入るのである。
御非番之間御尋、可レ得二芳意一候:<おひばんのあいだおたずね、ほういをうべくそうろう>と読む。宿直が終わったらお会いしたいと思います、の意。
洒堂も御手紙見申候:<しゃどうもおてがみみもうしそうろう>と読む。洒堂も貴方の手紙を拝見しました。