芭蕉db

自得の箴

(貞亨3年暮)


貰うて喰ひ、乞うて喰ひ、やをら*飢ゑも死なず、年の暮れければ、

めでたき人の数にも入らむ老の暮

(めでたきひとの かずにもいらん おいのくれ)


画讃として書いた一文。


めでたき人の数にも入らむ老の暮

この年、明けて芭蕉は厄年の42歳。男42歳は「初老」のめでたい年とみなされた。平均寿命の短かったこの時代の価値観には違いがないが、年齢を重ねることがめでたかったのはこの時代が最後。進歩の近代の価値観ではこうはいかない。

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