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分別なしに戀にしかゝる
   
浅茅生におもしろけつく伏見わき

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   分別なしに戀にしかゝる             去來
   
浅茅生におもしろけつく伏見わき    先師

先師都より野坡がかたへの文に、此句をかき出し、此邊の作者いまだ是の甘味をはなれず*。そこもとずいぶん軽みをとり失ふべからずと也*。