芭蕉db
五七の日、追善の会
卯の花も母なき宿ぞ冷じき
(続虚栗)
(うのはなも ははなきやどぞ すさまじき)
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貞亨4年5月12日、44歳。この年、4月8日門人其角の母が逝去。その五七日忌の追善俳諧での句。『続虚栗』では、この句についで、其角の脇「
香消え残る短夜も夢
」がある。
卯の花も母なき宿ぞ冷じき
夏を呼び寄せる卯の花ではあるが、其角の母がみまかって、今日こうして追善の供養に参列し、家の中から垣根の卯の花を見ていると、その白さが厳然として取りつくしまがない感じさえする。