芭蕉db

岩躑躅染むる涙やほととぎ朱

いが上野 宗房

(続山井)

(いわつつじ そむるなみだや ほととぎしゅ)

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 寛文7年、24歳の若い日の作。

岩躑躅染むる涙やほととぎ朱

 イワツツジの赤い色は、ホトトギスの涙が染めたのだろう。イワツツジの紅色とホトトギスの赤い口中を連想したもの。ホトトギスは紅い血を吐いて死ぬと言われ、これが結核患者の死に方を連想させた。