芭蕉db
   正秀亭、初会興行の時

月代や膝に手を置く宵の宿

(笈日記)

(つきしろや ひざにてをおく よいのやど)

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 元禄3年秋。膳所の水田正秀亭。

月代や膝に手を置く宵の宿

 「月代」とは月の出の際、東の空が白んでくる様を言う。今夜は、このメンバーでは初めての句会。みなちょっとした緊張の面持ちで膝に手を合わせて正座して月の出を待っている。
 一座を被う緊張はそのまま正秀への礼を尽くしてもいる。