芭蕉db

冬瓜やたがひに変る顔の形

(西華集)

(とうがんや たがいにかわる かおのなり)

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 元禄7年、51歳。伊賀上野での作。支考編の『西華集』には「此の句は、伊賀に居給へる時の作なり。是には、『老女に遭ふ』などいへる題もあらばやと申されしか」とある。冬瓜を年老いた女性にイメージしている。

冬瓜やたがひに変る顔の形

 冬瓜の季節だが、この瓜なんとも年老いた顔をしている。久々の郷里だが昔若かった人々も皆年老いて冬瓜のような顔になっている。私もまた例外ではないのだが。冬瓜は白っぽい瓜、筋が幾筋もあってそれが皺のように見える。