芭蕉db
   木曽塚草庵、墓所近き心

玉祭り今日も焼場の煙哉

(芭蕉句集)

(たままつり きょうもやきばの けむりかな)

句集へ 年表へ Who'sWhoへ


 元禄3年7月15日。大津の義仲寺での作と思われる。

玉祭り今日も焼場の煙哉

 盂蘭盆の今日は、先祖の霊を祭る魂祭であるが、その今日も新しい仏が誕生したと見えて焼き場に煙が立っている。兼好法師の『徒然草』第7段「あだし野の露消える時なく、鳥部山の烟立ち去らでのみ住みはつる習ひならば、いかにもののあはれもなからん。世は定めなきこそいみじけれ。・・」を強く意識している。