芭蕉db
   細川春庵亭にて

薬欄にいづれの花を草枕

(曾良書留)

(やくらんに いずれのはなを くさまくら)

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 元禄2年7月8日。『奥の細道』旅中、越後高田の医師細川春庵亭に一泊した折。春庵は俳号棟雪<とうせつ>。

薬欄にいづれの花を草枕

 薬欄は、薬草を栽培する圃場のこと。春庵亭の裏庭にでもあったか。色とりどりの薬草の花が咲いていたのを主人が芭蕉に案内してみせたのであろう。こんなに沢山の花々に囲まれたらどの花の傍で寝たものやら。主人棟雪に対する挨拶吟。


上越市大貫。ここはスキーの日本における発祥の地といわれている。(牛久市森田武さん提供)