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芭蕉db
素堂子の寿母七十あまり七年の秋、
七月七日をことぶくに、萬葉の七
種をもて題とす。これに連なる者
七人、この縁にふれて、おのおの
また七叟の齢に習わん
(鯉屋伝来横物)
(ななかぶの はぎのちもとや ほしのあき)
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元禄5年7月7日。山口素堂の母親が77歳の喜寿を迎えた。これをすべて「七」の数で寿いだのである。すなわち、7株の萩は集まった人が7人(芭蕉・素堂・嵐蘭・沾徳・其角・杉風・曾良)、「萩」は秋の七種、「星」は7月7日の七夕。主催する素堂、そこに集まる風流人達。豪華といえばあまりに豪華だが、その優しさもまた感動的である。なお、上記7人はそれぞれ七種を主題に句を詠んだ。
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七株の萩の千本や星の秋
7本の萩が増えて栄えて千本にもなるように、ご母堂の長寿にあやかって、ここに七夕の夜集まったことだ。素堂の母の喜寿の祝いという主題だけに句の感動は薄い。
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